本日はNVDに更新・新規CVEが200件収録され、うちCriticalが13件、Highが81件。FlowiseにCVSS 9.9のリモートコード実行を含む複数のCritical脆弱性が集中しており、LLMアプリを運用している場合は特に確認が必要です。Apache HTTP Server(CVSS 9.8)やPython標準ライブラリ(CVSS 9.8)、IBM HTTP Server(CVSS 9.8)にも深刻な問題が報告されています。
本日の概要
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 新規・更新CVE(NVD) | 200件 |
| Critical (9.0+) | 13件 |
| High (7.0-8.9) | 81件 |
| Medium (4.0-6.9) | 84件 |
| Low (0-3.9) | 10件 |
| OSV収録(PyPI / npm) | 118件 / 5件 |
Critical / High 脆弱性の詳細解説
CVE-2026-46442 — Flowise リモートコード実行(NodeVMサンドボックス脱出)
- CVSSスコア: 9.9 (CRITICAL)
- 影響製品: FlowiseAI Flowise 3.1.2 未満
- 概要:
POST /api/v1/node-custom-functionエンドポイントにルートレベルの認可チェックが存在しないため、認証済みユーザーまたはAPIキーを持つ攻撃者が任意のJavaScriptをサーバー上で実行可能です。E2B_APIKEYが設定されていない一般的な構成ではNodeVMサンドボックスから脱出でき、ホストプロセスへのアクセスによりシステムコマンド実行が可能になります。 - 修正バージョン: 3.1.2 以降へアップデート
- 参考: GHSA-9rvc-vf7m-pgm2 / GitHub Release
CVE-2026-44631 — Apache HTTP Server バッファアンダーライト
- CVSSスコア: 9.8 (CRITICAL)
- 影響製品: Apache HTTP Server 2.4.0〜2.4.67
- 概要: 設定ファイル内の細工された正規表現によってバッファアンダーライト(CWE-124)が引き起こされる脆弱性です。Apache HTTP Serverは広く使われているWebサーバーであるため、影響範囲が大きい可能性があります。
- 修正バージョン: 2.4.68 以降へアップグレード
- 参考: Apache セキュリティページ
CVE-2026-46195 — Linux カーネル SMB クライアント DACL 検証バイパス
- CVSSスコア: 9.8 (CRITICAL)
- 影響製品: Linux カーネル(SMBクライアントモジュール)
- 概要: 悪意あるSMBサーバーから受信した
dacloffsetの不正な値により、DACLポインタが下位アドレスに折り返し(ラップアラウンド)され、境界チェックを回避できる問題(CWE-476)。32ビットビルドでchmod/chownのコードパスにおいてDACLフィールドの不正デリファレンスが発生する可能性があります。 - 修正: カーネルの各stableブランチ向けパッチが提供済み
- 参考: kernel.org stable
CVE-2026-7210 — Python xml.parsers ハッシュフラッディング保護バイパス
- CVSSスコア: 9.8 (CRITICAL)
- 影響製品: Python(xml.parsers.expat、xml.etree.ElementTree)
- 概要: Pythonの標準ライブラリのXML処理モジュールにおいて、Expatのハッシュフラッディング保護に使用されるエントロピーが不十分(CWE-331)。細工されたXMLドキュメントによってDoS(ハッシュフラッディング)を引き起こせます。
- 修正: libexpat 2.8.0 以降へのアップデートとCPythonパッチの両方が必要
- 参考: CPython Issue #149018
CVE-2026-9170 — IBM HTTP Server DoS / リモートコード実行
- CVSSスコア: 9.8 (CRITICAL)
- 影響製品: IBM HTTP Server 8.5、9.0
- 概要: 不適切な入力検証により、サービス拒否またはリモートコード実行が可能な脆弱性(CWE-94)。IBM HTTP Serverを使用している場合はIBMアドバイザリを確認してください。
- 参考: IBM サポートページ
CVE-2026-45777 / CVE-2026-45779 — OpenXDMoD RCE / SQL インジェクション
- CVSSスコア: 各 9.8 (CRITICAL)
- 影響製品: OpenXDMoD 9.5.0〜11.0.2
- 概要: HPCメトリクス収集フレームワークに2件の脆弱性。CVE-2026-45777はOSコマンドインジェクション(CWE-78)でリモートからのシステムコマンド実行、CVE-2026-45779はSQLインジェクション(CWE-89)。2026年4月6日に内部報告済みで、現時点では悪用事例なし。
- 修正バージョン: 11.0.3 以降へアップグレード
- 参考: GitHub Release v11.0.3-2
Flowise 複数の Critical 脆弱性(CVE-2026-46440 / CVE-2026-42861 / CVE-2026-46441)
- CVSS: 9.1 / 9.6 / 9.6 (CRITICAL)
- CVE-2026-46440:
checkBasicAuthでの認証情報平文保存(CWE-522) - CVE-2026-42861: マスアサインメントによるアクセス制御不備(CWE-284/639/915)
- CVE-2026-46441: アシスタントリソースのマスアサインメント
- いずれも Flowise 3.1.2 で修正済み。CVE-2026-46442 とあわせてFlowise全体のセキュリティリスクが高い状態です。
CVE-2026-4447 — Google Chrome V8 サンドボックス脱出
- CVSSスコア: 8.8 (HIGH)
- 影響製品: Google Chrome 146.0.7680.153 未満
- 概要: V8 JavaScript エンジンの不適切な実装(CWE-693)により、細工されたHTMLページを通じてリモートの攻撃者がサンドボックス内で任意のコードを実行できる可能性があります。
- 修正バージョン: Chrome 146.0.7680.153 以降
- 参考: Chrome Releases
CVE-2026-10520 — Ivanti Sentry OSコマンドインジェクション(CVSS 10.0)
昨日の日報でも詳報しましたが、本日も引き続きNVDに収録されています。Ivanti Sentry R10.5.2/R10.6.2/R10.7.1 未満が対象で、認証なしのリモートRCE(CVSS 10.0)です。未対応の場合は早急なアップグレードを推奨します。
エコシステム別サマリー
PyPI(118件)
本日のOSVデータではPyPIが118件と大多数を占めています。Djangoに関する複数の脆弱性が集中しており、Django 5.2.x および 6.0.x系に多数の修正バージョンが提供されています。
主なDjangoの修正バージョン:
- Django 6.0.5(CVE-2026-6907、CVE-2026-5766、CVE-2026-35192)
- Django 6.0.4(CVE-2026-4292、CVE-2026-4277、CVE-2026-33034、CVE-2026-3902)
- Django 6.0.2(CVE-2026-1312、CVE-2026-1287、CVE-2026-1285、CVE-2026-1207)
Django を使用している場合は、使用バージョンを確認のうえ最新のセキュリティリリースへの更新を検討してください。
npm(5件)
npmエコシステムでは5件が収録されています。@libp2p/kad-dht(CVE-2026-45783)のPUT_VALUE未検証問題(High)などが含まれます。
GitHub Advisory(GHSA)注目項目
- CVE-2026-46614 (CRITICAL, Go): Fission サーバーレスフレームワークのルーター機能でリモートコード実行の可能性
- CVE-2026-28367/28368/28369 (HIGH, Maven): Undertow(JBoss/WildFly)でHTTPリクエスト/レスポンス・スマグリング
- CVE-2026-40981 (HIGH, Maven): Spring Cloud Config サーバーの認可バイパス
JVN 日本語情報
MyJVN(JVNDB-2026-019139)によると、2026年6月9日(現地時間)にCISAがICS Advisory / ICS Medical Advisoryを公表しました。産業制御システム(ICS)に影響する新規アドバイザリは以下の3件です:
- ICSA-26-160-01: Schneider Electric Modicon Network Managed Switches
- ICSA-26-160-02: Siemens KACO Blueplanet Inverters(太陽光発電インバーター)
- ICSA-26-160-03: ICS Medical Advisory(詳細はCISA公式サイトを参照)
OT/ICS機器を運用している場合は、各アドバイザリの詳細をCISA公式サイトで確認してください。
まとめ
本日の最優先対応は Flowise 3.1.2 へのアップデートです。CVSS 9.9のRCEを含む4件のCritical脆弱性が一度に報告されており、LLMアプリのバックエンドとして動作しているFlowiseは攻撃対象として特に注意が必要です。
Apache HTTP Server はバージョン2.4.68へのアップグレードで対応できます。Python標準ライブラリ(xml.parsers系)の問題はlibexpatとCPythonの両方のパッチが必要であり、対応には注意が必要です。
Ivanti Sentry(CVE-2026-10520、CVSS 10.0) は昨日の日報から引き続き最高スコアの脆弱性として残っています。未対応の場合は最優先での対処をお勧めします。
データソース: NVD (NIST), OSV (Google), GitHub Advisory Database, JVN iPedia (IPA/JPCERT/CC) AI解説は Claude API により自動生成されています。正確性については原文をご確認ください。
