本日は新規CVEが200件公開・更新され、うちCriticalが20件、Highが75件です。最も注目すべきはワークフロー自動化ツールn8nの認証済みRCE脆弱性(CVSS9.9)で、Akamaiは本脆弱性を狙うマルウェアの観測を報告しています。Ollama・Dify・Linuxカーネルなど広く使われるソフトウェアにもCriticalが確認されており、該当環境の確認を推奨します。
本日の概要
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 新規CVE | 200件 |
| Critical (9.0以上) | 20件 |
| High (7.0〜8.9) | 75件 |
| Medium (4.0〜6.9) | 55件 |
| Low (0.1〜3.9) | 12件 |
| CVSS未評価 | 38件 |
| 影響エコシステム(OSV) | npm, PyPI |
Critical/High 脆弱性の詳細解説
CVSSスコアが高い順に、注目度の高い7件を解説します。
CVE-2025-68613:n8n のワークフロー式評価における RCE脆弱性(CVSS 9.9)
オープンソースのワークフロー自動化基盤 n8n において、ワークフローの式(expression)評価システムが実行環境から十分に分離されておらず、認証済みユーザーが細工した式によって n8n プロセスの権限で任意コードを実行できる脆弱性です。悪用されるとインスタンス全体の侵害、機密データへの不正アクセス、ワークフローの改ざんにつながる可能性があります。Akamai のブログでは本脆弱性を狙うマルウェア(ZeroBot)の観測が報告されており、実環境での悪用が確認されています。
- 影響バージョン: 0.211.0以降〜1.120.4・1.121.1・1.122.0の各直前バージョン
- 修正バージョン: 1.120.4 / 1.121.1 / 1.122.0 以降
- 回避策: ワークフローの作成・編集権限を信頼できるユーザーに限定する、OSの権限やネットワークアクセスを制限した環境で運用する
- 参考: NVD / GHSA-v98v-ff95-f3cp
CVE-2025-63389:Ollama API の認証バイパス脆弱性(CVSS 9.8)
ローカルLLM実行基盤 Ollama のAPIエンドポイントが認証なしで公開されており、リモートの攻撃者がモデル管理操作を不正に実行できる脆弱性です。v0.12.3以前(同バージョンを含む)が対象です。
- 影響バージョン: v0.12.3以前
- 対応: v0.12.3より新しいバージョンへの更新、APIを外部に公開しない構成への見直し
- 参考: NVD
CVE-2025-56157:Dify のデフォルト認証情報使用(CVSS 9.8)
LLMアプリ開発プラットフォーム Dify(1.5.1以前)で、ソースコードに同梱される docker-compose.yaml にPostgreSQLのユーザー名・パスワードがハードコードされている問題です。開発元は、バージョン1.0.1以降ではPostgreSQL(TCP 5432番)がデフォルトで外部公開されない点を説明していますが、認証情報自体の変更は推奨されます。
- 影響バージョン: 1.5.1以前
- 対応: docker-compose.yaml内のPostgreSQL認証情報を独自の値に変更する、ポート5432を外部に公開しない構成を確認する
- 参考: NVD
CVE-2025-68726:Linuxカーネル crypto aead の reqsize不備によるメモリ破損(CVSS 9.8)
Linuxカーネルの暗号化サブシステムで、aead系アルゴリズムの reqsize(リクエストサイズ)設定が不適切なためメモリ破損やクラッシュを引き起こす不具合です。カーネルの上流コミットで修正されています。
- 対応: ディストリビューションから提供される最新カーネルへの更新
- 参考: NVD
CVE-2025-49794:libxml2 の XPath処理における Use-After-Free(CVSS 9.1)
広く利用されるXMLパーサーライブラリ libxml2 で、XMLスケマトロンの特定要素を含む文書を処理する際にXPath要素の解放済みメモリを参照してしまう脆弱性です。悪意あるXML文書の処理によりクラッシュや未定義動作を引き起こす可能性があります。Red Hatなど各ディストリビューションからパッチが提供されています。
- 対応: ディストリビューションが提供する修正済みパッケージへの更新
- 参考: NVD
CVE-2025-68118:FreeRDP の証明書処理における境界外読み取り(CVSS 9.1)
RDPクライアント実装 FreeRDP(3.20.0未満、Windows環境)で、証明書キャッシュのファイル名生成処理がNUL終端を保証せず、サーバーリダイレクトや細工された.rdpファイルを介してヒープ上の境界外読み取りが発生する脆弱性です。通常は接続が切断されるため影響は限定的とされていますが、クラッシュや意図しないメモリ読み取りが起こり得ます。
- 影響バージョン: 3.20.0未満
- 修正バージョン: 3.20.0以降
- 参考: NVD / GHSA-h78c-5cjx-jw6x
CVE-2026-101020:AssetView における不適切なアクセス権限の割り当て(CVSS 7.8)
株式会社ハンモックが提供する資産管理ソフト「AssetView」に、重要なリソースへのアクセス権限の割り当てが不適切な脆弱性(CWE-732)が確認されています。情報セキュリティ早期警戒パートナーシップに基づきIPAへ報告され、JPCERT/CCが開発者との調整を行いました。
- 対応: 開発者(ハンモック社)およびJVNの公式発表を確認し、提供される修正に従って対応する
- 参考: JVN
エコシステム別サマリー(OSV)
本日はnpmで6件、PyPIで1件の脆弱性が確認されています。CVSS基本値はいずれも4〜6点台のMedium相当ですが、利用者の多いフレームワークが対象のため一覧しておきます。
- npm / Next.js:Draft Modeのコンテンツが通常リクエストへ混入する不具合、自己ホスト環境でのSSG/ISRキャッシュポイズニング(2件)、Image Optimization機能のSSRF、開発サーバーのMCPエンドポイントからの情報漏えい、App RouterのメタデータルートでのdynamicParamsバイパスなど、計6件のアドバイザリが公開されています。いずれも16.3.8(一部は15.5.27)で修正済みです。
- PyPI / Django:GeoDjango(
django.contrib.gis)が、深くネストしたGEOMETRYCOLLECTIONを含むWKT/WKB入力の処理時にスタックオーバーフローでクラッシュしうるDoS脆弱性です。5.2.17 / 6.0.8 / 6.1.1で修正されています。
JVN 日本語情報
本日のJVN掲載は1件です。前述のCVE-2026-101020(AssetView)が該当し、国内で利用される資産管理ソフトウェアが対象のため、該当製品を導入している組織は開発元の発表を確認してください。
まとめ
本日はn8n・Ollama・Difyといった、開発者やデータ基盤で広く使われるOSSにCVSS9点台のCritical脆弱性が複数公開されました。特にn8nは実際にマルウェアの標的となっている報告があるため、該当バージョンを利用している場合は優先的な確認を推奨します。Linuxカーネルやlibxml2など基盤ソフトウェアの脆弱性も、ディストリビューション側のアップデート状況に合わせて追従してください。npmエコシステムではNext.jsのアドバイザリが複数件まとまって公開されており、利用プロジェクトのバージョン確認をおすすめします。
データソース: NVD (NIST), OSV (Google), GitHub Advisory Database, JVN iPedia (IPA/JPCERT/CC) AI解説は Claude API により自動生成されています。正確性については原文をご確認ください。
