本日は新規・更新CVEが200件、うちCriticalが22件、Highが58件と多めです。幅広いアプリケーションに組み込まれる libxml2 にXPath処理の解放後使用(CVSS 9.1)が公開され、細工されたXML文書でクラッシュや未定義動作につながるおそれがあります。加えてAIエージェント基盤の Trigger.dev・Onyx、掲示板プラットフォーム Discourse などにもCriticalの修正が出ているため、早めの確認を推奨します。
本日の概要
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 新規・更新CVE | 200件 |
| Critical (9.0+) | 22件 |
| High (7.0-8.9) | 58件 |
| Medium (4.0-6.9) | 52件 |
| Low (0-3.9) | 5件 |
| 影響エコシステム | npm, PyPI, Go, Maven, NuGet, crates.io |
Critical / High 脆弱性の詳細
CVE-2025-49794 libxml2 XPath処理の解放後使用
- CVSS: 9.1(CRITICAL / CWE-825)
- 影響: libxml2 を利用するアプリケーション(XML Schematron の
sch:name path="..."を含む処理) - 概要: XPath要素の解析時に解放後使用(use-after-free)が発生します。細工されたXML文書を入力として与えると、libxml2を利用するプログラムがクラッシュしたり、未定義動作に陥る可能性があります。libxml2は各種OSやミドルウェア、言語ランタイムに広く組み込まれているため、影響範囲が広いのが特徴です。
- 対策: 各ディストリビューションが配布する修正済みパッケージへアップデート(Red Hat では RHSA-2025:10630 ほかで対応)。
CVE-2026-73656 Trigger.dev デプロイ識別子の認可不備
- CVSS: 9.9(CRITICAL / CWE-639, CWE-862)
- 影響: Trigger.dev 4.5.6 より前
- 概要: バックグラウンドワーカー登録APIがデプロイをフレンドリーIDのみで参照し、環境(プロジェクト)の照合を行っていませんでした。あるプロジェクトの有効なAPIキーを持つ利用者が、別プロジェクトのデプロイ識別子を指定して攻撃者所有のワーカーを紐付け、被害デプロイの状態を進行させられる可能性があります。
- 対策: バージョン4.5.6以降へアップデート。
CVE-2026-71424 Onyx OAuthトークンの他ユーザー漏洩
- CVSS: 9.6(CRITICAL / CWE-200, CWE-863)
- 影響: Onyx 3.1.10 / 3.2.14 / 4.0.0 より前
- 概要: MCPサーバー一覧APIが、本来ユーザーごとに保持すべきOAuth Authorizationヘッダーを共有の管理者設定行へ書き込み、一般アクセス権のユーザーにも返却していました。結果として他ユーザーのOAuthトークンが漏洩する可能性があります。
- 対策: 3.1.10 / 3.2.14 / 4.0.0 のいずれか以降へアップデート。
CVE-2026-73296 Microsoft UFO 認証なしMCPサービス公開
- CVSS: 9.4(CRITICAL / CWE-306, CWE-862)
- 影響: Microsoft UFO 3.0.8 より前
- 概要: モバイル自動化用のMCPサービスがTCP 8020 / 8021 に認証なしで公開されており、未認証のリモート攻撃者がADB接続されたAndroid端末に対してスクリーンショット取得や画面操作などの操作を実行できる可能性があります。
- 対策: バージョン3.0.8以降へアップデート。
CVE-2026-55674 Discourse Cookie経由のHTMLインジェクション
- CVSS: 9.3(CRITICAL / CWE-79)
- 影響: Discourse 2026.1.6 / 2026.5.2 / 2026.6.1 / 2026.7.0 より前
- 概要:
color_scheme_id(またはdark_scheme_id)Cookieの値がエスケープされずにカラースキームタグへ描画されるため、未認証攻撃者が細工したCookieを含むリクエストでHTMLを注入し、nonceベースのCSPを回避して任意のJavaScriptを実行できる可能性があります。 - 対策: 2026.1.6 / 2026.5.2 / 2026.6.1 / 2026.7.0 のいずれか以降へアップデート。
CVE-2026-49481 UpSnap OSコマンドインジェクション
- CVSS: 9.6(CRITICAL / CWE-78)
- 影響: UpSnap 5.4.0 より前
- 概要: デバイス管理機能の
wake_cmd/shutdown_cmdテンプレートに ip / mac フィールドがサニタイズなしで埋め込まれ、シェル経由で実行されます。デバイスの作成・編集権限を持つ低権限ユーザーが、認証済みで任意のOSコマンドを実行できる可能性があります。 - 対策: バージョン5.4.0以降へアップデート。
CVE-2026-73649 Velocity.js テンプレート経由のコード実行
- CVSS: 9.8(CRITICAL / CWE-94)
- 影響: Velocity.js 2.1.7 より前
- 概要: CVE-2026-44966 の修正が代入ハンドラのみを対象としており、プロパティ参照式のフィルタが漏れていました。攻撃者が制御するテンプレートから
constructor.constructorを辿ることでサーバープロセス上で任意コマンド実行につながる可能性があります。 - 対策: バージョン2.1.7以降へアップデート。
CVE-2026-59940 Seroval デシリアライズによるコード実行
- CVSS: 9.8(CRITICAL / CWE-502, CWE-843)
- 影響: Seroval 1.5.3 より前
- 概要:
seroval.fromJSON()が、攻撃者が制御するJSONのPromise制御ノードを内部レコードの検証なしに処理するため、プラグイン有効時にデシリアライズの副作用が発生し、下流フレームワークの構成次第でサーバー側の意図しない呼び出しやRCEにつながる可能性があります。 - 対策: バージョン1.5.3以降へアップデート。
このほか npm の広く使われるルーティングライブラリ React Router / Remix にファイルセッションストレージのパストラバーサル(CVE-2025-61686・Critical)、Java暗号ライブラリ Bouncy Castle に名前制約(Name Constraints)バイパス(CVE-2026-8763・Critical)が公開されています。npm・Maven依存を多用する環境は併せて確認を推奨します。
エコシステム別サマリー
本日のGitHub Advisory(567件更新)では、NuGet / Maven の更新が目立ち、特に Bouncy Castle(bc-fips / bcprov)に名前制約バイパスやエントロピー源の不備など複数のアドバイザリが集中しています。npmでは React Router / Remix のパストラバーサルや adm-zip のメモリ枯渇(DoS)、Goでは Perses に認可不備・パストラバーサルが複数報告されています。OSVの監視対象パッケージ(16件)では、Nuxt(npm)の navigateTo / reloadNuxtApp におけるオープンリダイレクト等の指摘(CVE-2026-56326、修正版 4.4.7 / 3.21.7)が出ています。
JVN 日本語情報
本日のMyJVN(JVN iPedia)では、該当する新規の脆弱性対策情報はありませんでした。
まとめ
本日はCriticalが22件と多めで、特に幅広いソフトウェアに組み込まれる libxml2 の解放後使用(CVSS 9.1)は影響範囲が広く、利用しているOS・ミドルウェアのパッチ提供状況を確認のうえ、修正済みパッケージへの更新を優先的に検討してください。加えてAIエージェント基盤の Trigger.dev・Onyx、掲示板プラットフォーム Discourse、npmの React Router / Remix、Javaの Bouncy Castle など利用者の多いコンポーネントにも修正が出ています。いずれも影響条件(特定機能の利用・非デフォルト設定など)が絞られるものもあるため、まずは自環境が該当するかを確認し、該当する場合はパッチ適用または回避策の適用を進めることを推奨します。
データソース: NVD (NIST), OSV (Google), GitHub Advisory Database, JVN iPedia (IPA/JPCERT/CC) AI解説は Claude API により自動生成されています。正確性については原文をご確認ください。
