本日は新規・更新CVEが606件公開されており、うちCriticalが27件、Highが66件と非常に多い日となっています。ChromaDB・IBM Langflow・Apache CamelにCVSS 10.0または9.9のリモートコード実行脆弱性が集中しており、AI/データパイプライン基盤を運用している環境では早急な確認が推奨されます。また、libssh2には公開済みPoCを伴うCVSS 8.1のメモリ破壊脆弱性(CVE-2026-55200)が存在します。
本日の概要
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 新規・更新CVE | 606件 |
| Critical (9.0+) | 27件 |
| High (7.0-8.9) | 66件 |
| Medium (4.0-6.9) | 92件 |
| Low (0.1-3.9) | 11件 |
| 影響エコシステム | npm, Go, PyPI, Packagist, NuGet, RubyGems |
Critical / High 脆弱性の詳細
CVE-2026-45829 — ChromaDB 前認証コードインジェクション
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| CVSSスコア | 10.0 (Critical) |
| CWE | CWE-94(コードインジェクション)、CWE-502(安全でないデシリアライゼーション) |
| 影響製品 | ChromaDB Python 1.0.0以降 |
| 攻撃条件 | ネットワーク経由、認証不要 |
ChromaDB のコレクション操作エンドポイント(/api/v2/tenants/{tenant}/databases/{db}/collections)に対し、未認証の攻撃者が悪意あるモデルリポジトリと trust_remote_code=true を指定してリクエストを送信することでサーバー上で任意コードを実行できます。
修正: Red Hat セキュリティアドバイザリ参照。
参考: NVD
CVE-2026-10561 — IBM Langflow OSS 認証バイパス+RCE
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| CVSSスコア | 10.0 (Critical) |
| CWE | CWE-94(コードインジェクション) |
| 影響製品 | IBM Langflow OSS 1.0.0〜1.9.3 |
| 攻撃条件 | ネットワーク経由、認証不要 |
Pythonの実行分離の不備と認証バイパスが組み合わさり、未認証の攻撃者がホストシステム上で任意コードを実行できます。AIワークフロー基盤として企業環境での採用が増えており、影響範囲は広い可能性があります。
修正: IBM サポートページ参照(7277242)。
参考: NVD
CVE-2026-40453 — Apache Camel ヘッダーインジェクション RCE(非HTTP戦略)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| CVSSスコア | 9.9 (Critical) |
| CWE | CWE-178(大文字小文字不一致による不適切な処理) |
| 影響製品 | Apache Camel 3.0.0〜4.14.5、4.15.0〜4.18.1、4.19.0〜4.19.x |
| 攻撃条件 | ネットワーク経由、JMS等のプロデューサーアクセスが必要 |
CVE-2025-27636の修正でHTTPヘッダーフィルタリングに setLowerCase(true) が追加されたものの、JMS・CoAP・Google Pub/Sub 等の非HTTPヘッダーフィルタリング戦略には同処置が適用されていませんでした。大文字小文字を変化させたCamel内部ヘッダーを注入することで、camel-execやcamel-file等の下流コンポーネントを通じてリモートコード実行や任意ファイル書き込みが可能です。
修正: 4.20.0、4.14.6(LTS)、4.18.2(LTS)へのアップグレード。
参考: Apache Camel Security
CVE-2026-47323 — Apache Camel CXF/Knative ヘッダーインジェクション RCE
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| CVSSスコア | 9.8 (Critical) |
| CWE | CWE-178 |
| 影響製品 | Apache Camel 3.18.0〜4.14.5、4.15.0〜4.18.1 |
| 攻撃条件 | HTTP経由、認証不要 |
CXF-RSおよびCXF-SOAPエンドポイントで受信フィルタリングが設定されていないため、未認証の攻撃者がHTTPリクエストにCamel内部ヘッダーを注入できます。camel-execやcamel-file等に転送されるルートでリモートコード実行や任意ファイル書き込みにつながります。
修正: 4.19.0以降、4.18.2(LTS)、4.14.6(LTS)へのアップグレード。
参考: Apache Camel Security
CVE-2026-4631 — Cockpit 前認証 SSH オプションインジェクション
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| CVSSスコア | 9.8 (Critical) |
| CWE | CWE-78(OSコマンドインジェクション) |
| 影響製品 | Cockpit(Red Hat Enterprise Linux 等) |
| 攻撃条件 | ネットワーク経由、認証不要 |
Cockpitのリモートログイン機能が、WebUIから受け取ったホスト名・ユーザー名をバリデーションなしでSSHクライアントに渡しています。Webサービスにネットワーク到達可能な攻撃者は、ログインエンドポイントへの単一HTTPリクエストで悪意あるSSHオプションを注入し、認証前にCockpitホスト上でコードを実行できます。
修正: RHSA-2026:7381〜7384 のセキュリティアップデートを適用。
参考: NVD
CVE-2026-42208 — LiteLLM SQLインジェクション
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| CVSSスコア | 9.8 (Critical) |
| CWE | CWE-89(SQLインジェクション) |
| 影響製品 | LiteLLM 1.81.16〜1.83.6 |
| 攻撃条件 | ネットワーク経由、認証不要 |
LiteLLM(LLM APIゲートウェイ)のプロキシAPIキー確認クエリが、呼び出し元の提供するキー値をクエリ文字列に直接結合しています。未認証の攻撃者が細工した Authorization ヘッダーをLLM APIルートに送信し、エラーハンドリングパスを通じてDBの読み取り・改ざんができます。
修正: LiteLLM v1.83.7へのアップデート。
参考: NVD | GHSA
CVE-2026-27876 — Grafana SQL Expression チェーン RCE
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| CVSSスコア | 9.1 (Critical) |
| CWE | CWE-94(コードインジェクション)、CWE-89(SQLインジェクション) |
| 影響製品 | Grafana 11.6.0〜11.6.13、12.0.0〜12.1.9、12.2.0〜12.2.7、12.3.0〜12.3.5、12.4.0〜12.4.1 |
| 攻撃条件 | sqlExpressionsフィーチャートグルが有効な環境のみ |
Grafana Enterprise プラグインとSQL式機能のチェーン攻撃によりリモートコード実行が可能です。sqlExpressions フィーチャートグルが有効な環境のみが対象です。11.5以下および13.0.0以上は影響を受けません。
修正: 11.6.14、12.1.10、12.2.8、12.3.6、12.4.2へのアップデート。
参考: Grafana Security
CVE-2026-57280 — Jenkins Script Security Plugin サンドボックスバイパス
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| CVSSスコア | 8.8 (High) |
| CWE | CWE-693(保護メカニズムの失敗) |
| 影響製品 | Jenkins Script Security Plugin 1402.v94c9ce464861以前 |
| 攻撃条件 | スクリプト提供権限を持つ認証済みユーザー |
サンドボックス化されたGroovyスクリプト内のtype-for-eachループの暗黙的な型キャストがインターセプトされないため、スクリプトを提供できる攻撃者が任意のコンストラクタを呼び出してサンドボックス保護を回避できます。
修正: Jenkins Script Security Plugin の最新版へのアップデート。
参考: Jenkins Security Advisory
CVE-2026-55200 — libssh2 境界外書き込み RCE(PoC公開済み)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| CVSSスコア | 8.1 (High) |
| CWE | CWE-680(整数オーバーフローからバッファーオーバーフローへ) |
| 影響製品 | libssh2 1.11.1以前 |
| 攻撃条件 | ネットワーク経由、PoCが公開済み |
ssh2_transport_read() が packet_length フィールドの上限チェックを行わないため、リモート攻撃者が細工したSSHパケットを送信してヒープメモリを破壊し、リモートコード実行を達成できます。PoCがGitHubで公開されており、実際の悪用リスクが高い状態です。
修正: コミット 7acf3df 以降に修正済み。libssh2を利用するすべての製品(PHP、cURL等の間接利用を含む)で確認が推奨されます。
参考: NVD
CVE-2026-42945 — NGINX ヒープバッファオーバーフロー
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| CVSSスコア | 8.1 (High) |
| CWE | CWE-122(ヒープバッファオーバーフロー) |
| 影響製品 | NGINX Plus および NGINX Open Source(ngx_http_rewrite_module使用環境) |
| 攻撃条件 | ネットワーク経由、特定のrewriteディレクティブ構成が必要 |
rewrite ディレクティブが特定の後続ディレクティブと組み合わせられた状態で、名前なしPCREキャプチャと ? を含む置換文字列を使用する場合に、細工されたHTTPリクエストによりワーカープロセスのヒープバッファオーバーフローが発生します。ASLRが無効な環境ではコード実行の可能性があります。
修正: F5 アドバイザリ(K000161019)参照。
参考: NVD
エコシステム別サマリー
npm
- CVE-2026-56326 — Nuxt の
navigateTo/reloadNuxtAppに3種類のURL処理脆弱性(SSRオープンリダイレクト、openオプション経由スクリプト実行、プロトコル相対バイパス)。Nuxt 3.21.7、4.4.7で修正済み。 - CVE-2026-33228 — npmパッケージ
flatted(循環JSON)に prototype pollution(CVSS 9.8)。v3.4.2で修正済み。 - CVE-2026-48801 —
linkify-it(markdown-it依存)の正規表現処理にReDoS(二乗的複雑性)。v5.0.1で修正済み。 - CVE-2025-8101 —
linkifyjs4.3.1以前に prototype pollution&XSS。v4.3.2で修正済み。
Go
- CVE-2026-33815 — PostgreSQLドライバ
pgxv5.9.0未満にメモリ安全性の脆弱性(GHSA: Critical)。 - CVE-2026-46716 — サーバー監視ツール
Nezhaで RoleMember権限が全サーバーに対しシェル実行可能(クロステナントRCE)。Critical。 - CVE-2026-48749 — コンテナ管理ツール
Incusの悪意あるイメージ経由でホスト上の任意ファイル読み書き。v7.2.0で修正。Critical。 - CVE-2026-3473 — Mattermost がファイルオーナーシップとアクセス制御を検証しない(High)。11.6.1、11.5.4、11.4.5、10.11.15で修正。
- CVE-2026-45732 — n8n の OAuth1/OAuth2クレデンシャル再接続エンドポイントが
credential:read権限で認可されているため、読み取り専用ユーザーがトークンを上書き可能(CVSS 8.1)。
PyPI
- CVE-2026-49291 —
mcp-memory-serviceでOAuthの読み取り専用クライアントがMCPツール経由でメモリの書き込み・削除が可能(High)。v10.65.3で修正。
JVN 日本語情報
CVE-2026-8797 — NEC ExpressUpdate Agent for Windows IOCTLアクセス制御不備
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| CVSSスコア | 7.8 (High) |
| CWE | CWE-782(IOCTLに対するアクセス制御不備) |
| 影響製品 | ExpressUpdate Agent for Windows(NEC製サーバー更新管理エージェント) |
| 報告者 | 株式会社ラック 飯田雅裕氏(IPAへ報告、JPCERT/CCが調整) |
NECが提供するサーバー製品向け更新管理エージェントにIOCTLへのアクセス制御不備が存在します。ベンダーへの確認の上、修正パッチの適用を推奨します。
参考: JVN
まとめ
本日はAI/MLパイプライン系製品(ChromaDB、IBM Langflow、LiteLLM、MLflow)に前認証RCEが複数集中した点が目立ちます。これらはサービスをインターネットに公開していなくても、内部ネットワーク経由で攻撃されるリスクがあります。Apache Camel はヘッダーフィルタリングの修正漏れが継続的に報告されており、今回の CVE-2026-40453・47323・33454 はいずれも同一パターンの亜種です。4.20.0 または LTS 系列の修正バージョンへの早期移行を推奨します。
libssh2(CVE-2026-55200)はPoCが公開されており、curl や PHP等の間接依存を通じて広く利用されているため、利用している製品のバージョン確認を優先してください。
データソース: NVD (NIST), OSV (Google), GitHub Advisory Database, JVN iPedia (IPA/JPCERT/CC)
AI解説は Claude API により自動生成されています。正確性については原文をご確認ください。
