本日はNVDで471件のCVEが公開・更新され、うちCritical 27件と多めの1日です。最大の注目はNext.jsの一括セキュリティアップデート(12件)で、SSRF・Middlewareバイパス・DoSなど広範な修正が含まれます。また、GotenbergにCVSS 10.0の深刻な脆弱性が公開されています。
本日の概要
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 新規・更新CVE(NVD) | 471件 |
| Critical (9.0+) | 27件 |
| High (7.0-8.9) | 102件 |
| Medium (4.0-6.9) | 66件 |
| Low (0-3.9) | 4件 |
| 影響エコシステム | npm, Maven, PyPI, Go, RubyGems |
Critical / High 脆弱性の詳細解説
CVE-2026-40281 — Gotenberg ExifTool インジェクション(CVSS 10.0)
- CVSSスコア: 10.0 (Critical)
- CWE: CWE-88(引数インジェクション)
- 影響: Gotenberg v8.30.1以前
- 概要: Docker向けPDF生成APIであるGotenbergのメタデータ書き込みエンドポイントで、メタデータ値のサニタイズが不十分なため、ExifToolの疑似タグを注入できる脆弱性です。認証なしでコンテナ内の任意ファイルの上書き・移動・シンボリックリンク作成が可能になります。
- 修正: v8.30.1以降のパッチ適用を推奨
- 参考: NVD / GHSA-q7r4-hc83-hf2q
CVE-2026-42880 — ArgoCD ServerSideDiff による Kubernetes Secret 漏洩(CVSS 9.6)
- CVSSスコア: 9.6 (Critical)
- CWE: CWE-200, CWE-212(情報漏洩)
- 影響: Argo CD v3.2.0〜3.2.10、v3.3.0〜3.3.8
- 概要: ArgoCD の ServerSideDiff 機能に認可チェックとデータマスキングの欠落があり、Kubernetes Secret の内容を不正に取得できる脆弱性です。GitOps環境で秘密情報の漏洩につながります。
- 修正: v3.2.11 または v3.3.9 へアップデート
- 参考: NVD / GHSA-3v3m-wc6v-x4x3
CVE-2026-8034 — GitHub Enterprise Server SSRF(CVSS 9.8)
- CVSSスコア: 9.8 (Critical)
- CWE: CWE-918(SSRF)
- 影響: GitHub Enterprise Server(複数バージョン)
- 概要: Notebook Viewer のURLパーサー混乱を利用したSSRF脆弱性です。内部サービスへのアクセスが可能になります。
- 修正: 3.16.18 / 3.17.15 / 3.18.9 / 3.19.6 / 3.20.2 へアップデート
- 参考: NVD
Next.js 一括セキュリティアップデート(12件)
Next.js v15.5.16 / v15.5.18 / v16.2.5 / v16.2.6 で計12件の脆弱性が修正されました。App Router / Pages Router の両方に影響するものが含まれ、Next.js利用者は早急な確認を推奨します。
CVE-2026-44578 — WebSocket経由のSSRF(CVSS 8.6)
セルフホスト環境のNode.jsサーバーで、WebSocketアップグレードリクエストを悪用し内部サービスへのリクエストをプロキシさせる脆弱性です。Vercelホスティングは影響を受けません。修正: v15.5.16 / v16.2.5。
CVE-2026-44574 — 動的ルートパラメータによるMiddlewareバイパス(CVSS 8.1)
Middlewareに依存した認可チェックを、特殊なクエリパラメータで迂回できる脆弱性です。修正: v15.5.16 / v16.2.5。
CVE-2026-45109 — Turbopack環境でのMiddlewareバイパス(CVSS 7.5)
CVE-2026-44575の修正がTurbopack環境に適用されていなかった問題の追加修正です。修正: v15.5.18 / v16.2.6。
CVE-2026-44575 — segment-prefetchルート経由のMiddlewareバイパス(CVSS 7.5)
App Routerのセグメントプリフェッチ用ルートバリアントを利用して認可チェックを迂回できる脆弱性です。修正: v15.5.16 / v16.2.5。
CVE-2026-44573 — i18n利用時のMiddlewareバイパス(CVSS 7.5)
Pages Routerでi18n設定を使用している場合、locale未指定のデータルートでMiddlewareが実行されない脆弱性です。修正: v15.5.16 / v16.2.5。
CVE-2026-44579 — Cache Components利用時のDoS(CVSS 7.5)
Partial Prerenderingを使用するアプリケーションで、Server Actionへの不正なPOSTリクエストによりコネクション枯渇が発生する脆弱性です。修正: v15.5.16 / v16.2.5。
その他のNext.js脆弱性
- CVE-2026-23870 — React Server Components のDoS(CVSS 7.5)
- CVE-2026-44580 — beforeInteractiveスクリプトのXSS(CVSS 6.1)
- CVE-2026-44577 — Image Optimization API のDoS(CVSS 5.9)
- CVE-2026-44576 — RSCレスポンスのキャッシュポイズニング(CVSS 4.8)
- CVE-2026-44581 — CSP nonce利用時のXSS(CVSS 4.7)
- CVE-2026-44572 — Middleware/Proxy リダイレクトのキャッシュポイズニング(CVSS 3.7)
CVE-2026-32635 — Angular i18n属性バインディングのXSS(CVSS 9.0)
- CVSSスコア: 9.0 (Critical)
- 影響: @angular/core, @angular/compiler(v18以前)
- 概要:
i18n-<attribute>ディレクティブを使用するとAngularの組み込みサニタイズが迂回され、信頼できないデータと組み合わせた場合にXSSが成立する脆弱性です。 - 修正: v19.2.20 / v20.3.18 / v21.2.4 / v22.0.0-next.3
- 参考: NVD / GHSA-g93w-mfhg-p222
Linux kernel — ksmbd use-after-free / TCP-AO(CVSS 9.8)
Linux kernelの ksmbd(SMBサーバー)に複数のuse-after-free脆弱性(CVE-2026-43376、CVE-2026-43379)が修正されました。また、TCP-AO のMAC比較がタイミング攻撃に対して脆弱だった問題(CVE-2026-43384)も修正されています。ksmbd を有効にしている環境ではカーネルアップデートを推奨します。
エコシステム別サマリー
GHSAデータに基づくエコシステム別の脆弱性件数です。
| エコシステム | 件数 | 注目 |
|---|---|---|
| npm | 70件 | Next.js 12件、Angular XSS、Astro XSS |
| Maven | 37件 | Spring Cloud Config 認可バイパス |
| PyPI | 24件 | Langflow コマンド実行 |
| Go | 23件 | ArgoCD Secret漏洩、CloudNativePG権限昇格 |
| RubyGems | 4件 | Active Record RCE(更新) |
| Packagist | 4件 | — |
| NuGet | 2件 | — |
| crates.io | 2件 | — |
npmエコシステムでは、Next.jsの大量修正に加え、Astro(CVE-2026-41067)の define:vars XSSやNestJS(CVE-2026-35515)のSSEインジェクションも確認されています。
JVN 日本語情報
MyJVNから本日4件の脆弱性情報が公開されました。
JVNDB-2026-000067 — くら寿司 公式アプリ 証明書検証不備(CVSS 7.4)
スマートフォンアプリ「くら寿司 公式アプリ」のプッシュ通知に関する通信で証明書検証が不十分な脆弱性です。中間者攻撃により通信内容が傍受される可能性があります。アプリの最新版へのアップデートを推奨します。
JVNDB-2026-000071 — GROWI パストラバーサル(CVSS 7.2)
Wikiツール「GROWI」にパストラバーサルの脆弱性が確認されました。GROWIを利用している組織は修正版への更新を検討してください。
その他のJVN情報
- JVNDB-2026-000068 — Lhaz / Lhaz+ パストラバーサル(CVSS 3.3)
- JVNDB-2026-000070 — libXpm 境界外読み取り(CVSS 3.3)
まとめ
本日はNext.jsの12件一括セキュリティ修正が最も影響の大きいトピックです。App Routerを使用しているプロジェクトでは、Middlewareバイパスやセルフホスト環境でのSSRFなど、認可に関わる深刻な問題が含まれるため、v15.5.18 / v16.2.6 への早期アップデートを推奨します。
また、GotenbergをDockerで利用している環境(CVSS 10.0)、ArgoCD v3系を運用しているKubernetes環境(CVSS 9.6)も優先的にパッチ適用を検討してください。Linux kernelの ksmbd 修正もSMBサーバーを運用している場合は確認が必要です。
データソース: NVD (NIST), OSV (Google), GitHub Advisory Database, JVN iPedia (IPA/JPCERT/CC) AI解説は Claude API により自動生成されています。正確性については原文をご確認ください。
