30秒で判断
- 対応すべき人: Laravel 13 系を利用しているチーム。特にキュー(ワーカー・Redis クラスタ・Laravel Cloud)を運用していて、ジョブ再投入のフックや一時停止キューの可視化を取り込みたい場合。
- 対応不要な人: Laravel を使っていない場合、または 12 系以前で運用しており当面 13 系へ上げる予定がない場合。破壊的変更はないため、13 系利用者も次回の定期更新で取り込めば十分です。
- 確認コマンド:
php artisan --versionで現在の Laravel バージョンを確認できます。
この変更が意味すること
Laravel 13.26.0 は 13.x 系に対する機能追加・改善リリースです。破壊的変更は含まれておらず、キューワーカーの運用性向上とファイルシステム機能の拡張が中心です。
とりわけキュー周りの改善が目立ち、ジョブの再投入イベントや一時停止キューの可視化など、本番運用でのオブザーバビリティを高める内容が揃っています。いずれも同一メジャー系列内(13.x)の積み増しであり、低リスクで取り込めます。緊急性の高いセキュリティ修正を主目的とするリリースではないため、通常のアップデートサイクルで問題ありません。あわせて 12.x 系向けのバックポート修正も取り込まれています。
主な変更点
キューワーカーに JobReleased イベントを追加(#61108)
ジョブが再投入(release)された際にフックできる JobReleased イベントが追加されました。リトライやバックオフのタイミングを検知して、ロギングやメトリクス送信を行いやすくなります。
一時停止中のキューをワーカー出力に表示(#61142)
一時停止(paused)状態のキューがワーカーの出力に表示されるようになりました。どのキューが停止しているかを運用時に把握しやすくなります。
一時停止キュー確認時のクロススロット読み取りを回避(#61139)
一時停止キューをチェックする際にクロススロット読み取りを避けるよう修正され、Redis クラスタ環境でのパフォーマンス・互換性が向上します。
Cloud キューに managedQueues() を追加(#61149)
Laravel Cloud のキューに managedQueues() が追加され、マネージドキューの扱いが改善されました。
inOrderOf() で enum を受け付け(#61147)
コレクション/クエリの inOrderOf() で並び替えのキーに enum を直接渡せるようになり、列挙型を用いた並び替えの記述が簡潔になります。
Microsoft SQL Server で readonly=false を尊重(#61141)/ Read-through ファイルシステム
MSSQL 設定で readonly=false が正しく尊重されるよう修正されました。あわせて、読み取り時に背後のストレージを参照する Read-through ファイルシステムのサポートが加わっています。
このほか、QueueWorkerTest の修正(#61134)や、12.x 系向けに一時アップロード URL をリクエストのクエリ文字列からのみ取得するよう厳格化する修正(#61145)などが含まれます。
リリース原文: Laravel v13.26.0
EOL / サポート状況
| バージョン系 | ステータス | EOL日 |
|---|---|---|
| 13 | active | 2028-03-17 |
| 12 | active | 2027-02-24 |
| 11 | eol | 2026-03-12 |
| 10 | eol | 2025-02-04 |
| 9 | eol | 2024-02-06 |
13 系は EOL が2028年3月17日と、当面のサポートが見込まれる現行ラインです。11 系以前はすでに EOL 済みで、運用中であれば 12 / 13 系への移行を計画してください。
開発者への影響
- キュー運用のオブザーバビリティ向上:
JobReleasedイベントと一時停止キューの可視化により、ジョブの再投入や停止状況をログ・メトリクスで追いやすくなります。 - Redis クラスタ環境の安定性: 一時停止キュー確認時のクロススロット読み取り回避で、クラスタ構成での挙動が改善します。
- 記述の簡潔化:
inOrderOf()の enum 対応で、列挙型ベースの並び替えが書きやすくなります。 - 破壊的変更なし: 13 系利用者は安全に取り込めます。緊急性は中程度で、通常サイクルでの更新で十分です。
アップデート方法
# composer で 13 系の最新へ更新
composer update laravel/framework
# バージョン確認
php artisan --version
更新後はテスト環境で自動テストを実行し、問題がないことを確認してから本番へ適用してください。
データソース: GitHub Releases API, endoflife.date, npm Registry
